- お客様事例
- 株式会社昭栄精機
株式会社昭栄精機様
QRコード活用で材料管理業務をDX!誤使用防止と効率化・品質向上を実現
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CISオリジナルkintoneプラグイン
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製造業
“ QRコードを活用したシステムで、いつ・誰が・どの材料を使用したのかを正確に追跡できるようになりました ”
経営企画部
佐藤様
株式会社昭栄精機は、半導体製造装置や医療機器などに使用される精密部品の切削加工を専門とする企業です。1970年創業以来、「モノづくりを通して、『究極の満足と安心感』を提供します」という理念のもと、高品質なモノづくりを通じて幅広い産業分野に貢献してこられました。近年はDX推進や健康経営にも積極的に取り組まれ、持続可能な成長を目指していらっしゃいます。
今回は、社内業務のDX推進を担われている経営企画部の佐藤様に、kinveni(キンビニ)シリーズ QR・バーコード読み取りの導入背景や導入後の効果についてお話を伺いました。
1.導入背景
少量多品種生産に対応する材料管理が課題
Q:kinveniシリーズ QR・バーコード読み取りを導入した背景を教えてください。
A:私たち昭栄精機は、金属の切削加工による部品製造を行っており、毎月800~900種類もの部品を受注生産しています。1受注あたり10~20個という少量多品種生産に対応しなければならない中で、材料の種類やサイズは非常に多岐にわたります。従来の紙や目視による管理方法では、「いつ、誰が、どの材料を使ったのか」を正確に把握し、追跡することが難しい状況でした。
従来は、使用する材料に紙を貼って製番を手書きし、必要に応じて持ち出し、余ったら戻すという運用でした。 この方法では、在庫の場所や数量が把握しづらく、「必要な材料がすぐに見つからない」といったことが起きていました。 また、記入漏れや書き間違いの可能性もあり、使用する材料が正しいかどうかの判断が難しい場面では、念のため新たに材料を手配することもありました。
さらに、在庫状況を確認する際には一つひとつ目視で確認する必要があり、発注や管理業務に多くの時間を要していました。そのため、このような材料管理業務に半日ほどかかることもあり、業務効率や品質向上の観点から改善の必要性を強く感じていました。
こうした課題を解決するため、kintoneとkinveniシリーズ QR・バーコード読み取りを組み合わせた材料管理システムの導入に至りました。
2.解決方法
QRコードで読み取った情報との照合による材料の誤使用防止と在庫状況の見える化
Q:kinveniシリーズ QR・バーコード読み取りを導入後、これまでの課題はどのように解決されましたか?
A: 材料管理にkinveniシリーズ QR・バーコード読み取りを導入したことで、従来の紙や目視に頼った管理を大きく改善できました。
具体的には、持ち出す材料に貼り付けたQRコードに記載の材料製番と、製造指示書に記載された材料情報を照合する仕組みを導入しました。これにより、作業者は「持ち出す材料が正しいか」をその場で確認でき、後から履歴を追うことも可能になりました。さらに、余った材料を返却した際には在庫として登録し、システム上で在庫情報を更新・管理できるようになりました。
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▲ kinveniシリーズを活用した照合システム
QRコードを採用した背景には、現場の作業者がタブレット入力に不慣れなため、手作業による入力では現場の負担が大きくなってしまうとの懸念がありました。そのため、手入力より正確で速く、なじみのあるQRコード読み取りを導入し、現場の負荷軽減を図りました。
3.導入後の効果
トレーサビリティ確保で材料管理精度と効率化を実現
Q:導入後、変化や効果はありましたか?
A:QRコードを活用したシステムで使用する材料の照合を確実行えるようになり、誰がどの材料を使用したのかを正確に追跡できるようになりました。
トレーサビリティが確保されたことで管理精度が向上し、品質保証の信頼性も高まっています。
また、余っている材料がどれだけあるのか、その材料が再利用できるのか(すでに割り当てられていないか)といった情報を、kintone上で検索可能となり、残量の確認や発注の要否をデータで判断できるようになりました。これにより、材料管理にかかる時間が大幅に短縮され、業務効率が向上しました。
棚卸業務においても、従来は2日間かかっても全てを確認しきれていなかったものが、導入後は2日間で全て確認できるようになり、効率化を実感しています。
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▲ kinveniシリーズを活用して材料の照合を行っている様子
さらに、QRコード読み取りにより、入力作業の手間や照合のミスが減り、現場の負担も軽くなりました。
あわせて、社員の材料管理に対する意識も向上し、現場では抵抗なく受け入れられ、むしろ「使用している材料が正しい」と安心して作業できるようになったことが大きな成果です。
また、kinveniは設定が容易で、新たな担当者でも編集や変更をスムーズに行うことができました。QRコードの読み取り精度も高く、操作にストレスがなく現場で安心して利用できる点は大きな助けとなっています。こうした使いやすさも、導入して良かったと感じる理由のひとつです。
4.今後の展望
横展開によるさらなる活用の可能性
Q:今後実現したいことはありますか?
A:今後の展望としては、現在の材料管理にとどまらず、社内のさまざまな管理業務へと活用範囲を広げていきたいと考えています。具体的には、これまで十分に管理できていなかった工具や製品在庫の管理にも展開し、業務の改善に取り組みたいです。材料管理で得られた成果を他の分野にも応用することで、社内全体の業務をより円滑に進められるようになると期待しています。
※ QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です

会社名:株式会社昭栄精機
URL:https://shoeiseiki.jp/
事業内容:
精密部品の切削加工を中心に、半導体製造装置・医療機器・光学機器・鉄道・航空宇宙など幅広い分野向けの高精密部品を製造













